2008年4月25日金曜日

ブレハッチvsシフ ~芸術の多様性~

二人の名ピアニスト の演奏に感銘を受けました。

一人は2005年度のショパンコンクール優勝者ブレハッチ。

「なんだか華のない地味な風貌だけど繊細なピアノタッチだなあ。」
「聞き慣れたショパンのスケルツォなのに実に豊かな表情が浮かび上がってきてるぞ。」
「これはいったい誰?」
ってことで、ネット検索して初めて、いま話題のピアノ界の新星であることを知りました。

ラファウ・ブレハッチ (Wikipedia),  
オフィシャル・サイト
(参考)  ショパン国際ピアノコンクール公式HP (ポーランド語)

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もう一人は、すでにベテランの域に達しているハンガリー・ブダペスト生まれのシフ。
アンドラーシュ・シフ (Wikipedia)

「磨かれたタッチと、知性的でありながら愉悦感あふれる表現」 と紹介されています。
『愉悦感』という言葉が演奏に対して使われているのを初めて見ましたが、それがピッタリきます。
私が最も愛している一曲 Schumann;Fantasia Op.17  の味わい深い名演奏を愉しみました。 
技巧を要する曲で、さすがのSchiffでも指がもつれている部分がありましたが。
他にBeethoven Sonatas for Piano。 (ワルトシュタイン&テンペスト)

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二人の溌剌とした演奏を聴いたあとで、元ウィーンフィルコンサートマスターの演奏を観たのですが、何かをなぞっているような気の抜けたビールのような演奏にがっかり。

そう言えば、日本の国技である大相撲界でも本家・日本人力士の精彩がなく、モンゴル出身ほかの外国人力士が席巻しているのと同じような現象がクラシック界でも生じているということでしょうか。

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