2009年11月29日日曜日

音楽の神(大作曲家)と聖職者(名演奏家)



のドキュメンタリー番組が11/22(日)のNHK教育TVで放映された。

このコンクールはそのマネジメントの素晴らしさでも有名なのだそう。

辻井伸行氏が host family に歓待されて、コンクールの期間中、理想的な練習環境を与えられていたのが印象的だった。こうしたところにもアメリカの底力を感ぜずにはいられない。

短い期間の間に、ソロリサイタル、室内楽、ピアノコンチェルト を演奏せねばならず、「こんなに大変なコンクールはほかにない。私は今回で最後にする。」という30代女性ピアニストの気持ちがよくわかる。

優勝者には3年間のコンサートツアーが約束されるという。





予選会での演奏で、「ピアノを弾くことに盲目であるハンディなんかないことを証明してやる!」という気負いがあったのだろう。力み過ぎていて Chopin 独特のニュアンスが表現しきれていないのは仕方ないところ。

審査員メナヘム・プレスラー(ボザール・トリオのピアニスト)へのインタビューがいくつか紹介されていたが、
『演奏家は聖職者のようにならなければならない。彼らにとっての神は大作曲家たちだ。』
『TSUJIIの演奏は奇跡的だ。その聴覚のすばらしさはどこからくるのだろう。』
と言っていたのが心に残った。

私のようなアマチュアプレーヤーとプロフェッショナル演奏家がまったく別次元で音楽と向き合っていることがあらためてよくわかるドキュメンタリー番組だった。


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