2009年1月3日土曜日

「音楽」に包み込まれる



ニューイヤーコンサートの指揮者は1年以上前から決まっているが、このタイミングで中東和平を訴えるバレンボイムが初登場したのは象徴的であった。それだけに政治的ニュアンスが強いものになってしまったのは賛否分かれるところであろう。

バレンボイムの演技っぷりには驚いた。
アンコール「美しく青きドナウ」でのエンジェルたちはほんとうに可愛かった。
ウィーンフィルの後打ちはいつ聴いても生き生きと素晴らしい。

バレンボイムの指揮ぶりは無骨そうだが、ウィーンフィルが奏でる音楽のニュアンスの素晴らしさに酔いしれた。

「音楽」そのものの力を感じながら、以前、ある音楽家から聞いた言葉を思い出した。

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○Weekend Playerのみなさんは本業の分野で周囲から信頼され自信を持って活躍していることを、楽器をケースから取り出すときに思い浮かべるとよい。

○信頼され自信に満ちたふだんの姿勢のまま楽器を構える。楽器の方へ体を添わせるのではなく、体の方へ楽器を添わせることが大事。

○「音楽」を愛し、「音楽」に愛されたいと願うこと。けっして「音楽」を征服しようなどと思ってはならない。「音楽」が私たちを使いこなせるよう怠りなく準備し、「音楽」に制服される歓びを待とう。
アンサンブルを通じて「音楽」に包み込まれているという感触を十分味わおう。


2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

プログラムに「告別」が入っていたのが
印象的でした。
あの曲はやはり弾くほうではなく、見るほう
が楽しいですね。

去年1年間、ほとんど楽器を弾きませんでしたが、今年は少しは弾きたいものです。

Unknown さんのコメント...

vcelloさん

人生、いろんな時期がありますね。
今年はチェロを弾ける時間が持てるといいですね。

私もチェロを弾けない時期がありました。
(時間的にも、メンタル的にも。)
いま、「音楽」に感動できることに感謝しています。